コミュ障大学生がスーパーのレジ打ちバイトをしてみた所感
大学生は何かと出費が多いものである。
光熱費もかかるし、出来れば美味しいご飯も食べたいし、服装やメイクにはこだわりたいし、旅行にも行きたいし、switchやプロジェクターも買いたいし、歯科矯正もしたい…!
お金を稼ぐために、大学に入ってから数多くのバイトをしてきた。
スーパーに、ダーツバーに、ネットカフェに、工場の短期バイトetc…
今回はその中でも、スーパーのレジ打ちバイトをピックアップして所感を述べる。
求人申し込みから面接まで
今までの経験上、空気を読んで会話をしたり、自分の言葉で人と関わってゆくバイトには向いていないと感じていたので、マニュアルがあり、人と深く関わらない仕事を探していた。
すると大学の近くにある某スーパーのレジ打ちバイトが見つかった。
時間帯の希望に合致していたうえ、大学の近くなのでチャリで行ける距離だった。
友達がいないゆえに、知り合いと会って気まずい思いをすることもないし。
このような背景があって、その求人に応募した。
面接では「週何日入れるか」「なぜこのスーパーを選んだのか」とか当たり障りのない質問をされ、当たり障りのない回答をした。
そして無事採用され、そのスーパーでレジ打ちを始めることになった。
規則の厳しさに驚く
まず驚いたこと①染髪・ピアスがNGだった
私は明るめのインナーカラーを入れており、面接の数日前にピアスを開けたばかりであった(馬鹿)
面接の際に特に何も言われなかったこともあって、てっきり大丈夫なものだと思いこんでいたが、バイト初日に更衣室で見た張り紙には「染髪・ピアスNG。清潔感を大事に」
と書いてあったのである。
髪の毛は三角巾で隠れるからいいものの、ピアスについてはどうしようもない。
外せばいいじゃないかと思われるかもしれないが、ファーストピアスであったため、どうにも外し方が分からなかったのである(馬鹿)
そのことを社員さんに報告にいくと、絆創膏を貼るということで許してもらえた。
社員さんがとても優しかったのが救いであった。
驚いたこと②マニュアルが思ったより細かい
私が働いていたスーパーはレジが機械化されており、バイトの仕事は商品をバーコードで読み取ることと、商品券など特別な処置が必要な場合のお会計をすることだった。
精算業務はすべて機械がやってくれるので、とっても楽ちんであった。
大変であったのは接客である。
お客さんがレジに来た時、ポイントカードや袋の有無を聞く時、お辞儀の角度や御礼の挨拶まで、すべてマニュアルで一語一句決まっているのである。
私は初めお客さんに「ありがとうございました!」と声をかけていたが、「ありがとうございます!でしょ!」とパートのおばちゃんに注意されたりした。
ただその定型句さえ覚えれば、あとは機械のように働くことが出来た。
病み期:時間がたつのが本当に遅い
働き始めて数ヶ月、金券処理も簡単に出来るようになった頃。
私はとあることに気付く。時間がたつのが死ぬほど遅い、と。
商品を読み取るだけという単純作業であるうえに、お客さんがそれほど多くなかったからである。
そこそこ暇なのである。
そして、目の前に置いてある時計を見つめて「さっきから1分しか経ってねぇ…」と思うようなことを何度も何度も繰り返した。
そして段々バイトに行くのが憂鬱になってゆき、バイトをやめたいと思うようになった。
レジバイトにもコミュ力は必要では?と気づく
そんな病み期真っただ中にあることに気付いた。
一緒に働いていたパートのおばちゃんは生き生きと働いていると思ったのである。
いつも笑顔で、常連さんと世間話をしたりして、お客さんが商品を詰めやすいように袋を開けた状態で渡すなど、マニュアル以上のことをしていた。
その姿がとても魅力的だったので、真似したいなと思った。
笑顔を心掛け、粗雑な動作にならないように気をつけ、お客さんが「今日寒いね~」とか話しかけてくれたら、愛想笑いをするだけじゃなくて、会話が続くように一言添える。
コミュ障にとっては、ただ立ってるだけより何倍も疲れるし、傍から見るとうまく接客出来ていたのかは分からないけれど、お客さんに笑顔で「ありがとう~」と言ってもらえると嬉しくなる時が増えた。
これがやりがいっていうのかなと思った。
まだ時間がたつのが遅いと思うことは多いけど、前ほどバイトが憂鬱にならなくなった気がする。
そして、やめる
半年間、そのスーパーで働いた。
ある程度お金がたまったことと、掛け持ちしているバイトが忙しくなることなどがあいまって、スーパーのバイトをやめることにした。
社員さんにやめることを伝えると、「そっか~、残念だけどまたお店に遊びに来てね」と言ってくれて、良い職場だったなと思う。
賞味期限が切れそうな商品を毎日くれたことも一人暮らしにはありがたかった。
結論として、
マニュアルのおかげで丁寧な言葉遣いが身に着いた
バイトをめんどくさい作業としてこなすのではなくて、工夫をしながら働くことで、少しだけ楽しくなるかも?という学びがあった
無感情でも働けるし、頑張ろうと思ったらそれだけ結果がついてくる仕事かなと感じた。
最後に、SNSでよく目にするクレーマーとかクソ客とか言われる人々は限りなく0に近かった。
これからスーパーで働こうと思っている方々の参考になればいいな。